第一段階の子どもの発達の道筋
興味、関心を抱く
子どもは環境の中で自分の発達に必要なものに強く惹かれ、興味・関心を持ちます。時には大人が理解できないようなことに興味を持つこともありますが、子どもの行為に意味のないものはありません。人から押し付けられるのでなく、子どもが、自分の内側から出してくる興味・関心を理解してあげる必要があります。それがどんなものであっても、それこそが発達の出発点となるのです。この出発点に立って始めて、学び育つ道筋の第一歩を踏み出すことができるのです。
この興味・関心は、それぞれの子どもによって違うのは当たり前ですし、親の価値観とずれていて当たり前です。例えば、両親が与えたプレゼントの中身よりも、包装紙に興味を持つこともあります。そんなとき、つい両親は包装紙を取り上げ、プレゼントのおもちゃで遊ぶことを強要します。このように自分の興味や関心を否定されると、子どもは本来の興味・関心を守るため、反抗的になったり、大人との関係を拒否したりするようになります。
一方、同じような状況で、拒否とは違う反応を見せる子ども達もいます。それは、自分の興味・関心を抑圧してしまうタイプの子どもです。例えばこの抑圧タイプの子どもは、「文字や数字に早くから触れさせて、頭の良い子に育てよう。」という親の価値観の押し付けを、自分の興味・関心だと錯覚します。このような子どもは、大人から何か押し付けられて行動するときは、一生懸命にそれに取り組みます。それは、大人から高い評価を得ようと頑張る姿です。
主体的に選択し関わる
子どもは興味・関心を持つと、次に主体的に選択し、環境に関わろうとします。
例えば、急須にポットからお湯を注ぎ、お茶をいれるお母さんの姿を見ていて、子どもがその様子をそっくり真似をするというのも、子どもが自分を発達させるために、主体的に外の世界に働きかける行為なのです。このように主体的に選択し、関わることで「主体性」が育ちます。
集中、繰り返し
子どもは、自分が興味・関心を持ち学びたいと思っていることに、繰り返し関わり、集中します。大人が環境を整えてあげましょう。
「主体的に選択し関わる」で紹介したように子どもがお茶をいれるのを真似したがったら、ポットの中身を熱いお湯から冷たい麦茶にかえて、やらせてあげれば安全です。
こうして環境が与えられ、繰り返し集中することによって、子どもの中の集中力が確実に育っていきます。
達成感、満足感
子どもが満足するまで自分の興味・関心を持っていることに集中して、関われると、達成感・満足感を感じます。自分のやりたいことを存分にできたら、大人だって、きっと同じように満足感を感じるでしょう。
もし、大人が子どもから夢中になっている行動を奪って「別のことをしなさい。」と押し付けたらどうなるでしょうか。お茶を注ぐことなんかよりも文字を書く練習に夢中になってくれたら、子どものためになるのではと思う親も多いのではないでしょうか。
子どもは、自分が学びたいことを阻まれるのですから、ストレスが生じます。
そのストレスが情緒を不安定にさせ、さまざまな問題を引き起こす引き金になりかねないのです。
能力の獲得
子どもが、興味・関心を持ち、自ら選んで集中して関わることによって、結果的には多くの能力を獲得します。
例えば先に例にあげた、お茶注ぎでいうと、子どもがお茶の分量を調節する能力を獲得したとしまょう。分量というのは、数を学ぶ土台です。親が先回りして、数を教え込む必要はありません。やがて時期が来れば、子どもの中で数や文字に対する関心が起こってくるのです。
意欲・自信、次への挑戦
子どもが学びたいものに夢中になり、ある能力を身につけると、自信がうまれ、何事にも意欲的になります。また次の興味・関心へと移り、自らを発達させていくのです。この意欲や挑戦力は、この先の人生を積極的に肯定的に生きる土台となります。「生きる力」が培われるのです。
マミ~こと

