離乳をすすめる前に
・ 赤ちゃんの「提舌反射」はなくなりましたか。赤ちゃんの口は、物が入ると舌で押し出すようになっています。これは 提舌反射と呼ばれる原始的な反応でお乳を飲むための口の動きです。この反応が完全に消えるのは5ヶ月頃です。
・ 赤ちゃんの首の座りはしっかりしていますか?また、支えてあげると座れますか。
・ 食べ物を見せると、口を開けたり、つかもうとしますか。
・ 授乳の際に気が散ったり時間がかかるようになりましたか。
離乳と食物アレルギーの関係
離乳時期を無理に早めると、赤ちゃんは、たんぱく質の消化酵素が十分分泌されていないので、消化が不十分でアミノ酸にまで分解されない「ペプチド」という物質が残ります。
これは細菌のからだの表面にある突き出した手と同じ構造物であるため、体内の白血球が細菌と間違い、攻撃してアレルギー反応を起こします。
赤ちゃんの未熟で薄く、しっかりできていない腸壁の「大きめの穴」からペプチドが吸収されてしまい、アレルギーを起こすらしいことが最近分かってきました。大人のしっかりできた腸壁ではペプチドからさらにアミノ酸まで分解されてから吸収されます。
つまり、アミノ酸まで完全に分解する力がつき、腸壁の穴が小さくなり、ペプチドが吸収されないようになってから離乳食を与えればアレルギーの予防になるといわれています。
そのためアメリカでは離乳食を与える時期を最近極端に遅らせるようになってきたといわれます。離乳に際して、特にたんぱく質の多い食品はあせらずに進めた方が良いでしょう。
既製品のベビーフードに卵や牛乳、乳製品が何らかの形で含まれていたり、(裏ごし野菜に乳製品が入っている:生後2-3ヶ月頃から使用OKのもの)、母親が、妊娠中や授乳中に卵・卵製品、牛乳・乳製品の過剰摂取をしているなど、卵や牛乳の早期摂取がアレルギーの発症を促進させていることが、臨床的にも実験的にも裏づけされているようです。
実際、離乳食に5~6ヶ月でチーズやヨーグルト、卵黄などをあげている人がとても多いのですが、アレルギー症状がない場合でも後期以降がおすすめです。