たかがフェンスごときで、今回色々な学びがありました。
まず最初に雇ったニックは解雇。
そして、私の馬たちがいる牧場主のラスティーに相談することに・・
結局、最近まで30年間IBMでプログラマーをしていたラスティーの仲のいい友人の
ボーが手伝ってくれることになりました。フェンス屋さんじゃないんだけど(笑)
しかも、ラスティーまで数回見に来てくれたりと
みんなで面倒を見てくれて助けてくれました。
ありがたいありがたい。
(カウボーイハットをかぶっているのがラスティー)
うちの息子も借り出され、すっかり肉体労働者姿が似合ってました。
終わりよければ全てよし、という状態に結局はなりましたが
でも、途中、なぜ故に私はフェンスごときで遠回りをして
なにを学べということなのか?という出来事がありました。
それは・・・
解雇したニックのことは、まず、一目見た時に直感で
(この人には頼めない)と思ったにも関わらず
リスキーなのは知りつつ、彼の痩せた馬2頭を見せられて
私はつい情におぼれてしまいました。
なぜ彼が信頼できないと直感で思ったかあえて分析しますと
それは彼の顔にあったと思います。
彼は、簡単なことでも眉間にシワをよせて
すごく深く考えているふりをします。
それがなんか胡散臭いと思ったのでした。
なぜなら、小さなことでもしかめ面をするということは
ストレスに弱い
頭が弱い
と、ちと思ってしまったのです。
私の勝手なセオリーでは
「頭のいい人ほど問題に直面した時に難しい顔をしない」
なんです。
頭のいい人は問題を問題と受け止めて、苦痛(ストレス)に陥ってしまうのではなく
問題がある→解決方法を見出す!と自動的に考え
解決することにフォーカスできるのではないか
また、問題をこれまで解決することに成功してきている人たちは
問題が持ち上がっても、リラックスして構えていられるのではないかと思うので
小さな問題ごときで、いちいち難しい顔をして、眉間にシワを寄せる人は
実は、考えているそぶりをしているだけで、考え抜くという作業をしているのではなく
ただ単に、壁にぶち当たって立ち往生しているだけではないか
その傾向を何年も続けて生きていると、苦悩の顔になってしまうのではないか
と、勝手なことを言い続けておりますが、あくまでも、そんな感じということで。
で、
ニックと一緒にフェンスのポールを買いに行った時
お昼にハンバーガーをおごってあげたのですが
一緒にハンバーガーを食べていた時に
彼の心が(とても苦しんでいる)という得体の知れない感覚が伝わってきて
喉が詰まるような思いが、伝わってきたような気になってしまったことがありました。
その感覚によって変な同情心を持ってしまった私ですが
同情じゃあ人を助けてあげることはできないと、今回、学ばされることになったのです。
一言で言うと、ニックはウソつきなんだす。
それも5分とたたないうちに、自分がついたウソを忘れてしまうという・・・
大物のウソつきは、絶対にばれないウソをついているはずですが
ニックの場合は、自分で言ったことを忘れて、ちょっと経つと別なことを言っている。
なのでまた、ウソにウソを上塗りするという状態となり
自らのウソで罪悪感を持つことになり、苦しむという循環に陥るのか?
私は彼のウソを一切追求せず、咎めもせず、ただ眺めていた感じで接していたのですが
ニックは自分で自分の首を絞めて、苦しんでいるように見受けました。
それがハンバーガーを食べた時に感じた、彼の心が苦しんでいるという
根源だったのではないかと、あとから感じたことでした。
なにはともあれ
とにかく、情と仕事をまぜこぜにしたら、上手くいかないのよ、と思った今日この頃。
ニックのやせ細った馬を見て、そのことをラスティーに言ったら
「自分の馬の面倒見れないヤツに、人からもらった仕事をきちっとこなすことはできない」と
言われてしまっただよ。
だけどねえ、同じ頃にラスティーは自分の牧場のフェンスを
知り合いの躁うつ病の息子に作っててもらっててねえ・・・
それは、ラスティーが知り合いを助けたいっていう気持ちからだったんだけど
でも、その躁うつ病の息子くんは、フェンスをきちっと作ることができなくて
結局はラスティーが自分で作っていたわ。ぷぷっ
そして、私たちは二人で顔を見合わせてうなずいてしまいました。
「私たち同じことでドツボにはまっていますねえ。
何を学べってことなんでしょうね?」と私が言うと
「まったくなあ、下手な同情はいけないってことなのかなあ、はっはっはっ~」と
ラスティーは言っておりました。
きっとその通りだすな。
ニックがやったフェンスの仕事はぜんぜんお話になってなくて
結局、ボーと彼の甥と友達とうちの息子で、全部ポールを引っこ抜いて
1から作り直すことに・・
でも、やっとできた今はハッピー♪
ニックには、苦しみから逃れて幸せになってもらいたいと今でも願ってはいます。
そして、彼の馬たちに・・
ちゃんと餌をあげろよ、お前!!
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