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馬と人間のコミュニケーションの世界をより良きものにするために
日本の環境とは違った観点から見た、馬との関わり方など
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知れば知るほど、ナチュラル・ホースマンシップの定義って
本当に人それぞれだなあ、と思っている今日この頃です。
ナチュラル・ホースマンシップと言っても、本当にピンからキリまであるみたいです。
師として仰いでいるのがトムとビルのドーランス兄弟です(両方とももうお亡くなりになってます):
どんな有名どころのトレーナーでも、必ずと言っていいほどドーランスさんたちを尊敬している
という言葉が出てきます。
モンティ・ロバーツは本と映画、それとジョイン・アップで有名になりましたが
ジョイン・アップは、素人でも丸柵があれば一日で出来てしまうことなので
人に広め易いメソッドだったために、多くの人に知られるようになったのでしょうね。
Monty Roberts
ドーランスの枝分かれで、愛弟子たちがまたその弟子たちを作って
ナチュラル・ホースマンシップは広がったようですが、ドーランスの直の弟子の一人で
レズリー・デズモンドという女性がいます。
Leslie Desmond
ちなみに、ナチュラル・ホースマンシップではビジネスで一番成功していると思われる
パレリのテキサスのイベントに参加したことがありますが
彼は、ドーランスに弟子入りしたいと申し入れした時に
キミはエゴが強すぎるから、教えることはできないと断られたという逸話を話ししていました。
パレリという名前は、ナチュラル・ホースマンシップを代表とするブランドになっていると思える程
馬をやっている人たちには、良くも悪くも知られています。
奥さんのリンダさんがとってもビジネス上手で、パレリはどうもお金好き?
彼らは、馬を始めたばかりのお金を持っている、白人の女性層に受けているみたいですが(白人ばっかり!)
長年馬をやっているプロのトレーナーたちからは、パレリは詐欺師のように思われている・・・
そんな傾向があるようです。ビジネスの仕組みは、本当に大事なところは
大枚をパレリにつぎ込まないと、本質のところは教えてくれない
けど、その途中では、なんとなく洗脳されて、すごく学べている気になれるというところでしょうか。
でも、そのおかげでナチュラル・ホースマンシップが多くの人に知られるようになった訳ですから
さしずめ、パレリさんはホース界の江原さんという感じでしょうか。
馬たちには大きな貢献をされている方だと思います。
Parelli
そういうやり方と反対方向に、地道にやっていて信頼をおかれているけど
ビジネスではさほど成功していないという、下記のようなトレーナーの方たちもいるようです。
他にも、元祖ナチュラル・ホースマンシップの師から教わった、枝分かれとなった師たちの
教えを受けて、現在活動されている多くのトレーナーたちがいらっしゃいます。
Dennis Reis
Mark Rashid
ナチュラル・ホースマンシップでは、超初心者向けにメソッドを体系化し
教えている人もいます。このような7ステップは、馬をやったことがない人でも
3日もあればマスターできますよ。数時間でできるようになる人もいると思います。
でも、これを教わるのは、ちょっとずつしか教えてくれませんから
数時間でできるようになることを切り売りされて、インストラクターにお金を払うことになる
というのがお金が絡んでいる現状ということでしょう。というのは私の個人的な意見ですが。
例えば: Frank Bell
このようにド素人相手に体系化してビジネスしている人もおりますが
思うに、このような方たちは、トマトソースを作って売っているようなものです。
だけど、トマトソースの作り方は絶対に教えてくれないんですよーー。
トマトソースの作り方を教えてくれそうなのはレズリー・デズモンドさんですが
クリニックに参加した友人を何人か知っていますが
その中の一人は、レズリーがあまりにも厳しいので泣きが入ったそうです。
そ、現実は厳しいのでした。つまり元のところを教わりたかったら
簡単で優しくて、楽して覚える方法なんていうのは
ちょっとお金を払ったからって、学べるものじゃないっつーことなんでしょう。
馬の意思で動かすべしという、強い教えを持っているようです。
それだけでも分かると思いますが、テクニカルに馬を動かす他のナチュラル・ホースマンシップの
トレーナーたちとは、馬を扱う人たちに求めているレベルが違うようです。
テクニカルには、カウボーイ流とナチュラル・ホースマンシップを足して2で割ったような
クリントン・アンダーソンが人に分かり易く教えているので、ウェスタン・ライディング好きな人には
クリントン・アンダーソンは受けているようです。
Clinton Anderson
あ、でも、プロのカウボーイたちや、その他のプロのナチュラル・ホースマンシップの
トレーナーたちにも尊敬されていたのは、ドーランス兄弟と仲が良かったレイ・ハントです。
この方は偉大だったと思います。馬に乗っている姿そのものだけでも偉大に見えます。
Ray Hunt
もうお亡くなりになった方ですが、この人の馬に乗っている姿は、まるでなめるように
スムーズで馬が身体にくっついているように乗っています。
しかも、コルト・スターティングなどを見ると、馬の動きがどうでるか
彼らの心理を手に取るように分かっているという、プロのトレーナーたちのトレーナーです。
本物のトレーナーたちに尊敬されていたトレーナーみたいですが
しかし、人には厳しかったみたいで、できない人を手取り足取り教えることはしなかったそうです。
彼に教わる場合は、このくらいできて当たり前だろう、そんなこともできないのなら
基礎からやって出直してこい、って言われる感じだったのかもしれません。
私なら、罵倒されてもいいから、真実の教えを請う方を選びますが
友人は、真実を学ぶことにフォーカスしなくてもいいから
パレリの教え方のように、褒められていい気分になって教わりたいという人もいます。
私は完全に罵倒されても本当のことを教えてくれ派ですが
別な見方をしている人もいるんだなあって思いました。
ちなみに彼女は、確かに怒られたら崩れちゃうタイプかも。
でも、パレリでずっと勉強していますが、彼女の2頭の馬たちは
未だに、シャキっと言うことを聞かない、甘やかされた馬に私には見えてしまいます。
しかも、毎月メンバー費でお金を払い続けているし
クリニックに参加するにはものすごいお金かかるし。
優しく気持ちよく教えてもらいたいというのには、そのサービスには
お金がかかるっつーことなんでしょうね。
なにせ、銀のお皿に綺麗に盛り付けされて料理がでてくるようなものですから。
私なら銀の皿はいらないから、海で獲れたての新鮮な魚を
漁師の人にその場でさばいてもらって食べたいです。
あ、いや、そうじゃなくて、更に言えば
漁師に弟子入りさせてもらって、魚の獲り方を教えもらいたです。
でも、魚の獲り方を教えてくれる人はそうそういません。
資本主義の世の中では、それでは商売が成り立たなくなっちゃうのよ。
逆に、競馬界のやまちゃん(マイミクさん)は、魚の獲り方をなんとか伝えようとしている方です。
ただ、教えてもらう人が、学ばせてもらうという謙虚な気持ちになれないと
貴重な教えを伝えてくれる人がいても、受け取れない場合もあると思います。
飾られた言葉の方が聞こえはいいけど、真摯な言葉に気付けない人もいるのだと思います。
さて、レズリーが言うところの「馬たちを思っただけで動かせる意思疎通を持つべき」というような
彼女がきっとビル・ドーランスとぴったりくっついて伝承してもらったであろう
馬と接する際のエネルギーの使い方や、思考の在り方については
金太郎飴式に人に伝えることができないため、ナチュラル・ホースマンシップの
マスターと言われる人たちは、一般的には教えてはいないようです。
っていうか、その部分は本当に本気の人じゃないと
そもそも学ぶことができないのだと思います。
「学びたいんですけどお・・・」っていう人がいても、問題は本気で「やるかやらないか」
思うだけなら簡単なんだけど、実際に行動に移して実行するというのは
きっとほんの一部なんじゃないかなあ、と思っています。
しかし、やはり、本やビデオ、また一過性のクリニックなどで、そのような抽象的で難しい概念を
人に伝えるのは無理があるのでしょうね。
なんていう、私の感想をつらつらとそのまま書いてみました。
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マミーさん
はじめまして^^
アトリエ鼓動と云うブログをやっている 北海道の氷野と申します
再開されて嬉しいです~~~!
毎回 本当に内容が濃くて 感心しながら拝見しています
家には引退競走馬等が居て 旦那が馬の仕事(装蹄師ですが 裸足を推奨しています♪
外乗 馬の馴致や預託なども受けています)
5年前まで 競走馬の牧場でしたが(旦那の実家が育成なので) 馬との付き合いに違和感を感じていました
ナチュラルホースマンシップを知ってから 旦那が模索しながら競走馬の育成にも取り入れてきましたが 競走馬をやっている人には まだ何者か分からない分野だったようです
ここ数年で 時代も変わって
馬の精神面から入る牧場が増えてきましたが まだまだ僅かみたいです
馬の気持ちより走ればいい から 走る能力に集中出来る賢い馬にしたい
に変わって来た人も居ますが…少数派です
10数年前にモンテイロバーツの実演を見ました 馴致はスピードがメインの競走馬の育成に役立つものでした
ジャン・フランソワ・ピニョンさんのクリニックに 旦那が愛馬を連れて参加したこともありました
旦那的には ピニョンさんの姿が一番理想みたいです
ナチュラルホースマンシップの師匠の実演でも 数年前に見た 『ジンガロ』のロバも 人の後から付いてくるのですが 耳を背負っているんですよネ
明らかに 不快 …
世の中には 色んな方法があって 結果オーライだとは思いますが
自分と馬の理想とする関係を築いている方法を目指せば良いことと思います
どれが間違いとか どれが正しいとかは 人それぞれで良いと^^
よく 旦那が言っています
『ボスになりたいけど 馬から慕われて信頼されるボスにならなきゃ』
ナチュラルホースマンシップが凄いんじゃなくて それを切っ掛けに 自分と馬との関係を模索する事が大切な気がします
威圧した馬は 人が嫌いだと思います
従うけど 楽しそうじゃない…表情や姿に出ますよネ
かといって 馬の顔色ばかり伺う人は それ以上になれない気がします
コントロールは 色んな意味があると思います
導く事も そうなら リスペクト 信頼もコントロールですよネ
馬に気持ちが伝えられる
人の気持ちに意識が向く馬にしたい
勿論 馬の気持ちも尊重する
というか その馬の存在を尊重する かな?
何でもそうですが 習って得られる事は限界がありますが
その人のセンスは無限ですよネ 個人差が大きいですが^^;
技術と伴うべき事…これが一番大きな素質かも~~~って
馬もそうですが 生き物はシンプルだけど 人間が複雑に考えているだけなんじゃないかな~~~って 思います
何も分かっていない分際で 取り留めの無いコメント失礼いたしました~~~
投稿情報: 氷野 | 2010/09/10 21:53
永野さん
はじめまして。コメントうれしかったです&とってもビックリでした。
と言うのも、実は丁度、こちらから一度コンタクトしたいと思っていたところだったのです!
想いって通じるのですねえ。
でもコンタクトする理由がなかったので、ご連絡できないでいました。
なぜかと言うと、ただ単に「こんにちは~。好きです」って
これしかご連絡させていただく理由がなかったので・・・
いくらなんでも、それじゃあ、ぜーったいに変に思われると思って。
永野さんちの馬ちゃんたちの写真を見て、いつも美しいって思っています。
彼らはとても健康そうで幸せそう。
しかも、コンファメーションのよさ気な馬たちがたくさんいますね。
いっくら良い言葉で飾っても、馬たちの姿が人間の馬に対する愛情の深さとか
毎日どう接しているかとか全てを物語っていると思っています。
永野さんの馬たちは、しつけはされているけど、でも自由な心を持っていることを
彼らの姿形が語っていると、写真を拝見させていただいてそう感じています。
ちなみに、写真がいつもきれいです。
ご主人はピニョンさんのクリニックに参加されたことがあるのですね。
すっごく羨ましいです。実は私も、ピニョンさんが一番の理想です。
だけど、私にはピニョンさんの身体機能は持ち合わせてないし
45歳という遅い年齢から始めたので、ピニョンさんの足元にもおよばないだけじゃなく
遠くから眺めるだけでお終いになってしまいそうですが・・
でも、永野さんのご主人ならできそう。
ピニョンさんと同じ匂いがします。立ってるだけで動物が寄ってきそうな
なんていうか、狼少年ケンの匂い。ご主人には持って生まれた
そういう気質がおありなのではないでしょうか。
自分自身が馬となって、つまり人間と動物との壁を取り払った
透明な心そのままになった状態で、楽しさとか幸福感を動物と共有できる。
それを体で表現して、馬と遊んだりできる身体機能がある。
狼少年ケンたちの特質って、言葉にするとそんな感じでしょうか。
ナチュラル・ホースマンシップについては、馬を支配的に扱うのではなくて
馬と人間のコミュニケーションの大切さを伝えるための、なんていいますか
方便として”ナチュラル・ホースマンシップ”が日本に広まるのは良いことだと思います。
ただ、何でもそうだと思うのですが、一つのやり方に囚われるようになっては
それはそれで成長の妨げになると考えていますので、永野さんのおっしゃられるように
結局は自分と馬との関係を向上させていくという、それに尽きると思います。
私自身も、何も分かっていないのですが、ただ自分が思っていることや
感じていることをおせっかいにも、人様にシェアさせていただいているだけです。
それ以上でもそれ以下でもないのですが、馬といることも書くことも好きです。
コメントありがとうございました。
P.S.
ところで、うちの息子が今月北海道に行くんですよ~。
馬きちさんと、ノーザンホースパークの安藤さんのところに滞在させていただきます。
うちの子がかなりの馬好きだったら、永野さんのところにも
是非お伺いさせていただきたいのですが、彼はすごーい馬好きでもないので
北海道ではどんな予定にしているのか・・・
投稿情報: マミ~ | 2010/09/11 01:42