-------------------------------------------------------------------------------------------------------
馬と人間のコミュニケーションの世界をより良きものにするために
馬との関わり方など、テキサスから真摯に想いをシェアするべく書いて行きます。
応援クリックよろしくお願いいたします!
にほんブログ村
-------------------------------------------------------------------------------------------------------
今日、サニーのトレーニングをするために、彼に鞍をつけていると、マハティが寄ってきて側を離れないので、「マハティもトレーニングする?」と彼女にもついでに鞍付け。マハティ、飛んで火にいる夏の虫になってしまいました。マハティが(しまった)と思った時はすでに遅し、彼女の背中には鞍が乗せられていました。
マハティは後ろ足の足首を怪我していたのですが、ほぼ治ってきています。2週間ギブスしたりと治るのまで随分時間かかったなあ。ちょっとした怪我がどう転ぶか分からないので、馬に怪我されるのは怖くてしかたありません。ルナの時がそうでした。回復に向かっていて、大丈夫だと思ってた矢先に急に悪化しました。
その記憶もあるので、ほんのちょっとしたことでも侮れないと思っています。獣医さんの記事を見たら、怪我する場所によって気をつけなければいけない箇所があるみたいですね。マハティの今回の怪我はビンゴ。まったくもって危険度の高い箇所の一つだったのです。
さて、2頭に鞍をつけてラウンドペンに彼らを連れて行き、ホルターとロープを外すと、サニーが私の後ろをくっついて歩いているので、自動的にマハティも一緒に歩いていました。すると今度はラウンドペンの外にいたゼファラスが、「面白そう~。ボクも仲間に入れて~。」と言っているようだったので、ええいっ、3頭まとめてやっちゃえ、味噌も糞も一緒じゃあ、ということでゼファラスも仲間入り。奇しくも(彼にとっては)ゼファラスも飛んで火にいる夏の虫になってしまいました。
みんなのロープを外して歩くと、またまたサニーが後ろをくっついて離れないので、他の2頭も私の後ろをくっついて歩きます。いやあ、馬が数頭、手ぶらなのに彼らの自由意志で、自分の足の動きに合わせて後ろを歩いてくれるのは、なぜか本当に気分がいいです。支配欲の現れで気持ちがいいのか?とも思うのですが、いやあ、そうじゃないんです(多分)。なんなんだろう・・一緒に行動しているのが気持ちいいんですよね。一体感というかなんというか。
で、彼らを止めてから、3人(いつも人と呼んでいる)まとめて前足動かしてみる?と指を指すと、3人一緒に前足を動して進むので、すぐに後ろ足を動かしてこっち向いてね、とやると、サニーとゼファラスはアイアイサー。くるっと私に体を向けて「おかあさん、次は何したらいいっスか?」と私の指示待ちをしています。が、マハティだけふがふがしだしました。しかし、そんなマハティには意を介さずに、(なにやってんのチミぃ?)とゼファラスとサニーはふらふら動くマハティに釣られずに、(動かなくていい時には動かんぞ)と、しらっとした顔で止まっていました。
その後、3人とも一緒に動かして、みんなに真ん中の私に注目するようにボディー・ランゲージで伝えると、一斉にサッと顔を真ん中に向けて止まったので、ヨスヨス。まるでサーカスの馬たちみたいじゃないかい。と言っても、田舎町の小さいテントでやっているような、子ども向けの見世物程度だけど。
ラウンドペンでのフリーランジはこれで終了。するとゼファラスが飽きてきたのか、マハティの比較的新しい、そして一番高かった鞍を私の目を盗んでガジガジやりだしたー。このやろォォォーー。鞍にはしかとゼファラスの噛んだ痕がついてしまっただよっ!!くぞお。そうくるなら、こちらも黙ってはいないぜよ。ゼファラスがまた鞍を嚙みそうなシチュエーションをわざと用意して、ゼファラスが噛んだところでロープで鼻先をバシっだわよ。ということで、ゼファラス君はその後、ラウンドペンから退場していただきました。鞍つけてなかったしね。
サニーとマハティに乗るのは、今日はこれをやろうと思っていたことがあって、それは、後ろ足を動かす→若干下がり気味になる→前足を動かして発進。うーん、言葉だと上手く説明できないぞお。テキサスに来た人たちには分かると思いますが、グランドでやった、前足を動かして後ろ足を動かすというのとほぼ同じです。
結局、馬に乗ったら自由自在に前足も後ろ足も、自分の体で指示して動かすというもので、ハミはほとんどいじりません。使うとしても小指でこちょこちょするくらいです。これったら誰にでも簡単にできそうなことなんですが、いや、実際・・・簡単よ。マハティには朝飯前の、あったり前田のクラッカー(ああ、昭和が懐かしい)。しかーし、ふがふがサニーには3歳児のマハティが簡単にできることができないのだ!サニー、もう、いい加減にしてくれ。まったくう・・・
マハティは一回でできるんだぞ。ほんでもって、ゼファラスにはやったことないけど、やる前から分かってる。やったらすぐにできるって。それに引き換えサニー様は・・・ああ、しかし、まあ、いいわ。彼には彼の役割っていうものがあるのでしょう。サニーがうちの子になってから、かれこれ約2年半になりますが、彼にはもうもう、本当に学ばせていただきました。サニーがいなかったら、今の私の根性はできてなかったと思います。サニーは乗るのが怖い馬なので、他の馬を知らなかった私は、馬ってみんなそんなもんだと思っていたので、いい練習になりました。
サニーには暴走されること多々。木々の間を暴走されるのはマジ怖いっす。わあ、そこの木にぶつかるー、足がフェンスに当たるー、コンクリートの上を暴走して足が滑ったらどうなるー、目の前でうさぎが跳ねたー、ぎゃーあそこに大きな穴があるー、鞍なしで裸で乗ってる時に暴走するなー、などというスリルに溢れたシチュエーションがたくさんあり、怖さを克服するというか、怖さに鈍感になるというか、とにかく少しぐらい怖いことがあっても平気にはなりました。というか、少しくらい怖いことがあった方が面白いかも?などという不謹慎な気持ちも、ちょいあったりして、ならばゼファラスでは障害をやろうかと思っているところ。だって、たらたらトレイルライドしてても、面白くないんだもん。
と言っても、サニーとのトレイルライドはなかなかスリルに溢れております。彼は外でコントロール不可能な馬になってくれますので。一緒に行く人たちから、白い目で見られる存在になってしまうのは問題ですが。でも、プロのトレーナーが乗ってもみんなにそうなのでしょうがない。ただ、私が乗るのが彼は一番おとなしくしています。いくらプロの人でも、特に男の人が乗ると超フガフガが始まってしまうのです。サニーちゃんはかわいそうなヤツよ、まったく。が、そんな人情をかけて接したもんなら、フガフガにプラスして「俺様だぞおー」っていう態度で出てくるので、そうそう情けをかけて優しくばかりしていられないという、その辺の見極めが非常に微妙な馬なのでした。
昨日ゼファラスに乗って、今日マハティに乗って思ったこと。馬に乗るのって楽しい。でもサニーに乗る時には、馬に乗って楽しいと思えることはほぼありません。きっとサニー自身も、人間に乗られていてリラックスできることは皆無なのでしょう。それがカギなんだな、きっと。人間に乗られていてもリラックスしてハッピーでいられるよう、彼の過去を紐解いてあげる。それだけでいいのかもしれません。ああ、サニーの話しになると、どうも苦労話みたいなムードになることを避けられません。ということで、今度はゼファラス君との明るいムードの話しを書こう。
クリック一回よろしくお願いいたします
にほんブログ村
P.S.
昨日、ダン・キーンのレッスンを受けてきました。
このビデオは、野性のムスタングを3ヶ月以内にどのくらい調教できるか競う
エクストリーム・ムスタング・メークオーバーという、全米の調教師たちの大会です。
この馬は3ヶ月前は野生に生息していた馬で、人間と触れたことがなかった馬です。
コメント