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馬と人間のコミュニケーションの世界をより良きものにするために
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(ブログをしばらくお休みしよう・・と思いきや、雨が降っているから外に出れないので書き物しました)
ロニーに乗馬のレッスンを受けるために知人の牧場に行った。トラックの後ろにガタガタいう馬運車を引っ張り、その中には2頭の馬たちが乗っている。家から約1時間、やっと牧場に着く。鉄のゲートを抜けると、大きな樫の木が何本もあり、木々の合間に草を食べる牛たちがいる。のどかな蛇状の道を約500メートル過ぎると大きなアリーナ(馬場)が見えてきた。
先に来ていたロニーの馬運車がアリーナの横に止まっていた。見ると馬運車には2頭馬が乗せられたままで、1頭だけ外につながれていた。私はトラックから降り自分の馬たちを馬運車から降ろし、彼らをロープで馬運車の外につないだ後、ロニーが連れてきた外につながれていた馬に近づいていった。その馬が私のことを見ていた気がしたのだ。
「これ、誰の馬?」とロニーに言いながら、何気にその子のつむじを確認してみた。両目の間のラインより額の上の方につむじがある。そして、鬣(たてがみ)の部分、つまり首の左右にはつむじはなかった。昔、馬がまだ交通手段だった頃は、人々は往々にしてつむじを見て馬の売買を判断したらしい。繁殖牧場などでは、つむじのつき方が明らかによくない馬がいると、生まれた時点でその子馬を処分していた、という話も聞いたことがある。
馬のつむじが形成される時期は、馬が胎児の時に脳を形成をする時期と平行しているらしい。ちなみにつむじ説を信じる人たちからは、額につむじが2個も3個もある馬は、避けた方がいいと敬遠されている。昔の人たちの言い伝え、そして近年になってつむじのつき方と馬の性質を調査した結果によると、額に一つだけ、しかもその一つのつむじが上方にある馬は賢いらしいが、下方にある馬は鈍感で頑固な傾向があるらしい。
また耳のすぐ後ろにつむじがあるのはOKらしいが、耳から遠く離れた首筋につむじがある馬は、新しい環境や状況に適応しにくいため、複数の人に乗られるのには向いていなく、一人一頭、いつも同じ人に乗られた方がいい馬らしい。
確かにサニーもマハティも首の後方につむじがあり、いつもと違う人に乗られたら、たとえその人が馬の扱いに慣れた人であっても、彼らはビクビクしている。反面、首につむじの無いゼファラスは、何か新しいことに遭遇しても、慌てたり怖がったりせず、誰にでもすぐになついている馬だ。
ただもちろんそれは生まれ持った性質というだけで、どう育成されてきたかで大きく変わるだろう。人間の子どもと同じで、一卵性双生児が全く別の環境で育てられたら、生まれ持った性質そのものは、違った環境で育った双子でも似かよった部分があっても、完全に違う環境で育つことで、一人は犯罪者となり、もう一人は有名なビジネスマンになる、なんてこともあるだろう。馬でも人間でも、育成のされ方や育つ環境は、深く複雑なことなのだと思う。
さて、ロニーのトレーラーにつながれていた馬だが、つむじの位置は良かったとしても、2歳のクオーターホースの大きさに見合わず体が小さ過ぎる。骨格そのものというよりも、体が大きく育つ時期に、十分な栄養が与えられていなかったのだろう。あばら骨が見えていて、不恰好に痩せている。この田舎には餌を満足に与えられず痩せていて、かと言って、かわいそうでも助けてあげられない、見て見ぬふりをしなければならない馬たちをよく見かける。
続く
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