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馬と人間のコミュニケーションの世界をより良きものにするために
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※本日アップしたビデオは下の方にあります
ルーミーの跳びはねビデオにある通り、彼女の跳びはねは、人が乗って前に出ようとすると始まります。ビデオのおにいちゃんの次に、ルーミーの馴致を試みたトレーナーは、彼自身はあばら骨に問題があったので馬に乗らずに、彼の16歳の息子をルーミーに乗せました。そして、ルーミーの調教をやらないと決めた最後のセッションでは(私は見ていないのですが、聞いた話によりますと)、跳びはねが始まってすぐに、息子の手を引っ張ってルーミーから引きずり下ろしたそうです。なので息子に怪我はなかったそうですが、自分の息子を危険にさらしたことで、トレーナー自身は馬第一ではなく、人間第一で考えただけでなく、個人的な感情も入ってしまったのではないかと、私には感じられました。でも、それはしょうがない。
そのトレーナーはこれまでに1000頭以上の馬を馴致してきた経験があるそうで、特にルーミーの血統であるペッピー・サン・バッジャーは彼が扱うのが好きな馬だと言っていました。ところが、その人から私とルーミーは見放されてしまいました。ルーミーには血統的な問題もありましたが、これまで数人落とすことに成功したことで、跳ねて落とすことさえできれば、圧迫から開放されるということが擦り込みされてしまったため、人を乗せる馴致が本当に困難になってしまったのです。
跳びはねているビデオで見られる通り、彼女はあまり怖がっているようには見えないと思います。それが問題なのです。そして、その問題とは、私も含め人間が彼女に教えてしまったものなのです。そうして、人間が馬をダメにしておいて、この馬は使い物にならないからと、オークションに出すケースは多くあるそうです。自分の判断ミスによる失敗が、馬一頭の命に影響を及ぼす。だとしたら、人間は本当に学ばなければいけない。学ばなければいけないのは私なんだ。頭を使わなければいけないのは私なんだ。もっと感じなければいけないのは私なんだ。
同じ頃、2月にルーミーから落馬した、ビデオのにいちゃんから、無念を晴らすためもう一度ルーミーの調教をしたいと申し出がありました。でも、その場合、ルーミーを彼の所に1ヶ月預けなくてはいけません。私の答えは当然「ノー」でした。彼の調教が乱暴とか、そういうことではなく、ルーミーにはルーミーにしか合わない調教があり、普段彼らがやっている、新馬調教のプログラムという型にルーミーを押し込めることはできないと、私は感じているのです。
それを分かってくれる人はそういません。理解できる人がいたら、その人は馬一頭一頭に柔軟に合わせて、自分の我ではなく、馬を主役にしてあげつつ、リードして手の内に入れられる人。私の場合は、彼女の心は分かっても、体が無理です。万が一、ルーミーが跳びはねた場合、腹筋も背筋も弱すぎるし、バランスを上手く取れる経験もありません。なので、違うアプローチから心理的に入るしかないのです。
例えば彼女は、最初の頃、お腹に触っただけで、背中をギューっと上にあげ、今にも走り出しそうなリアクションをしました。また、馬房で私がフェンスの上に乗り、彼女の頭の上に位置した所に坐ると、もうそれだけで、体を震わせるようなリアクションをしました。でも、少しずつ少しずつ慣らさせたら、今では同じことをしてもビクともしません。そうやって、手塩にかけるように時間をかけて、毎日少しずつ馴致すれば変われることは証明されているのですから、他のことも同じではないかと希望は持っています。ただ、それをやるためには、時間と頭を使い、愛情をかけなければいけない。
今日のビデオのように、毎日少しずつ階段を一歩一歩登るように前に進む。脳にプログラムさせていくには、短い時間のセッションで、お互いに気持ちのよいところで終わらせ、その経験と共に、一晩寝る。この一晩寝るっていう時間が、私にはなんだかとても大切なことのように思えるのです。
ほんの少し前に進むだけ。でもその成功体験と共に寝る。すると、次の日には前の日に学んだことが、完全に消化されている・・・。そんな感じでしょうか?多分、それは間違ったアプローチではないと思います。数日のうちに、色々なことを目まぐるしくやって、すぐに結果を出そうとすることは、逆に遠回りになるかもしれないと、特にルーミーの場合はそう思っています。急がば回れ。
個人的なこと、しかも私の頭の中だけで展開されていることなので、他の人に伝わらないかもしれませんが、この「眠っている間に情報が処理されている」というのを自分自身の体感で強く感じているのです。えっと、最近、すごく夢を見るんですね。もしかしら、それったら普通なのかもしれませんが、夢では別な次元ではありますが、起きている時と同じような、リアルに生きている感じがするくらい、夢というよりは、夢の中で生きている感じがするほど、鮮明な夢をたくさん見ます。
あまりにも夢が多く、寝てると疲れるから起きるため、いつも睡眠時間が少ないのですが、どうも夢の中で現実では体験しきれないことを体験して、夢から学んでいるという感じなんですね。えっと、まあ、ですから、これは個人の体験話ということで・・・、で、自分自身がそういう体験を毎日しているので、寝ている間の情報処理と言いますか、その間に脳でされている活動が、馬でも大切なんじゃないかと、漠然と、しかも飛躍して感じているのでありました。
なので、少しのことをして、それを成功体験で終わらせ、気持ちのいい体験と共に寝る。これをすると前に進むのが早い・・・少なくても、一回のセッションでストレスをバンバンかけて詰め込みをするよりも、一見時間がかかるように思えるかもしれませんが、長いスパンでその子の今後の人生(馬生)を考えると、天塩にかけて擦り込みする育成の方が、逆に効果的なのではないかと考えるのでした。きっとこれは、人間の子どもを育てる時にも同じですね。
大器晩成させたいと思ったら、手塩にかけて目の前の効果を求めず、自己効力感と考える力を養う教育・・・子どもにも馬にも、大人にも同じことが言えますね。そして、馬や子どもの教育は育成者の手の中にある。なので他者を成長させようと思ったら、育成者である人間自身が日々学び、成長しないとダメなんだろうなあ。私の場合は、夢という学習プログラムがありますから、現実に何もしてなくても成長できます。(←ホントかよ?)なんて都合よくできてたらいいんだけどねえ。
P.S.
昨日は白い大きな犬の夢を見ました。すごくかわいがっている犬で、でもその子を誰かに連れ去られてしまい、私は躍起になって探すのですが、あ、いた!と思うと、みんな違う犬。その後、その犬が死んだことを知りました。悲しさで途方に暮れているところで場面は変わって、馬たちが何頭か立っています。それを見て、(ああ、サニー、なんだ、ここにいたんだ・・)って安心したのでした。そう、探していた愛犬の白い犬は生まれ変わってサニーになってたのです。こんな夢ばかり見ているから、寝てると疲れるんだよ。でもって、起きた時に夢から何を学べるか、ベッドの中でしばらく考えているのでした。この夢の学びは、(そっかあ、動物とも縁があるっていうのは、そういう風にできているんだなあ)なんてね。そんな学びしなくていいからさあ、ぐっすり寝たい。でも、もし同じことを本を読んで学ぶのと、まるで体験したかのごとく夢を見るのとでは、魂に刻み込まれる深さが違う感じはするわ。
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こんにちは~Yukikoさん
そのお兄さん 怖い感情をコントロールできるのですか、凄いなあ~・・そのお兄さんにもっと興味深々です。
馬をパートナーと言うのであれば、Yukikoさんがおしゃっる様に尊重する事だと思うのです。そうでない調教なら、それはパートナーシップと、ちと違う気がするのです。
Yukikoさんのルーミー調教が成功したら凄い事ですね、だってその馬 その馬によって違う調教の仕方、「調教とはこういう物!」ではない調教の仕方ができるのですものね。
今回のビデオ マハティーの行動に 一人へらへら 笑ってました。私にはどうも「ねぇ・・ねぇ・・それ私にやらせて、ねえ~ってば~」と外から言ってる気がした。ぷぷぷ
最近Yukikoさんの馬言葉に はまっているワタスでありんす。
ではまた。
律子
投稿情報: Ritsuko8888 | 2012/06/30 14:41
りつこさん
ハロー♪
毎日、多くの馬と一緒にプロとして過ごしてきている人たちは
特に競馬の馬なんて高いじゃん、なので、馴致にしても色々なことを考えて
様々なことを駆使してやっていると思います。
私のやっていることなんて、ホント、素人の遊び。
唯一の利点は、時間をかけることができるっていうことかしら。
マハちゃん、そうそう、面白いよ。
彼女、最近、私にデレデレで外に行くと
遠くに居ても、時々私に向かって走ってきます。
かわいい。
サニーさんは相変わらず、(オラは猜疑心満々だす)という態度。
かと言って、ほっておいたらいじける。←いるよねこういう、、、、男?(笑)
ゼファラスも相変わらす、どこに行っても何をしてても鼻歌うたってますわ。
タララララ~ン♪って。最近さ、ルーミーの馬房との境にあるゲートの
チェーンを外して開けちゃうんだ。それも毎日。
しまいには私たちが見ている目の前で、その技術を披露してくれてます。
ルーミーちゃんは、自分が一番かわいがられているのを知っている感じ。
他の馬たちに結構生意気だから、見てて面白い。
この間は、友人の犬が馬たちのところに来たら
その犬を追っかけまわし始めたので
友人が犬を抱っこして救って、家の方に連れて行ってた。
ルーミーは大人しそうに見えて、なかなか気が強い娘っこです。
投稿情報: Yukiko Lunday | 2012/07/01 22:08